今日は久しぶりに経営者の方に読んでもらいたい本の紹介です。10年以上前にBCGの同僚でイギリス人のDavid Deanという友人から読めと言われてもらった本ですが、英語版のために読まずにいたら、幸いなことに2001年になって日本語版が出ました。早速読んでみましたが、とんでもない話でした。紹介するのが10年も経ってしまっているのはご愛敬です。
中身はアルフレッド・ランシングという人の書いた南極大陸探検隊を襲った悲劇と奇跡の生還について書かれたノンフィクションです。しかし、全編アーネスト・シャクルトンという一人の男のリーダーシップについて書かれた本と言っても過言ではありません。
とにかく絶望的な状況の中でリーダーとはどうあるべきかを教えてくれるストーリーです。
一言で言えば、そうした状況でリーダーに求められるものは、教科書に書かれているような格好良いあるいはきれい事のリーダーシップではなく、「信念」であり、「忍耐」であり、「自信」であり、「実行力」と言うことになります。しかし、こう言い切ってしまうのがはばかられるほどの壮絶なリーダーシップであり、こんなことが現実に起きたのかという驚きです。
自分がシャクルトンの立場に置かれた時に、どこで挫折するだろうか、考えてみるのも面白いと思います。
小説より面白いです。私が保証します。
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先程本屋さんの新潮文庫カタログを見たのですが既に有りません。アマゾンでもセドリやさんにしかもう無いようでした。10年一昔と済ましていいのか日本の出版文化!!
エンデュアランス号漂流
あっという間にアマゾンで品切れになったようですね。
中古品でも買う価値はあると思います。
いい本が長く残るとは限らないのは、西堀栄三郎さんの「創造力」も全く同じです。
いつも嶋口内田研究会に参加させていただいてます。素晴らしい勉強会ありがとうございます。
早速、エンデュアランス号漂流、アマゾンで買って読ませていただきました。素晴らしい本です。リーダーシップとはなにか、生きるとは・・・そして、勇気をいただきました。安かったのでハードカバーにしましたが、今後繰り返し読むとか考えれば、ハードカバーで良かった。
ちなみに自分なら、一週間絶望しそうです(笑)船員の方たちの肚の据わり方にも大変学びをいただきました。
良書の紹介、ありがとうございました!
現品のあったセブンブックスで注文しました。本が届きました。でもそれは中公文庫でエンデュアランス号漂流記(記がついた!)著者はシャクルトン本人!表紙の船の写真は沈没寸前の傾いたものでした。文庫ながら写真も一杯非常に面白そうですが何か釈然としませんでした。
QBFJOLDさんへ
それは微妙ですね。明らかに違う本ですね。
読んでみて良かったら、感想を知らせてください。
やっと図書館で手に入れ、読みました。
「生き抜く」ための執着。
「生き抜く」ための決断。
すごい!!
限界を超えるとは、こういうことなのだと思いました!!
こういう体験は日々の生活で身近に感じられませんが、明日の朝からは、暖かい布団の中でぐずぐずせず、勇気をもって飛び起きようと決断しました(笑)
ぶれずに自分の信念に基づいて行動する。しかも、結果を出す。
リーダーシップとは、についておおいに考えさせられた良書でした。ご紹介ありがとうございました。
この本は、私も昔、BCG時代に誰かに勧められて読んだのですが、とても勉強になる本ですね。ちょっと違う観点ですが、以前ブログでもご紹介させていただいたのですが、Touching the Voidも是非リーダーの方に読んでいただきたい本です。全滅するか? 一人だけでも助かって次につなげるか? 究極の選択を究極の状態で求められた時、正しい判断が下せるのだろうか?と自問自答させられます。(こちらもノンフィクションです)
『エンデュアランス号漂流』
『エンデュアランス号漂流』 アルフレッド・ランシング(著) 山本光伸(訳)新潮社 (2001/06) 3月25日、今日は本来であれば2年間通った早稲田ビジネススクールの卒業式であった。 …