昨日は、パソナ社長の南部靖之さんに招かれてストラディバリウスの・サミット・コンサートなるものに行ってきた。ストラディバリウスの楽器がどれくらい素晴らしいのかは、素人の私にはよく分からないが、12台の弦楽器が奏でる調べはとても優雅で、心和むひとときだった。
演奏会のプログラムが終了してから、3回もアンコール曲演奏があったのは、我々に対するサービス&感謝もあっただろうが、それ以上に演奏者たちがこの楽器を演奏することを心から楽しんでいるようで、これも印象に残った。
演奏会終了後に、たまたま出会った某経営者と一緒にピザをつまんだ店で、店長らしい人から聞いたのであるが、今回の楽器11台にかけられた保険金は90億円ということでさらにびっくりすることになった。ここで、たかが楽器に90億と言ってしまうと、音楽愛好家の方から総スカンを食うんでしょうね、私は。
ところで、私と南部さんの出会いは今からちょうど20年前の1987年にさかのぼる。ニューヨークから日本に戻ってくる飛行機の中でたまたま隣り私と同年配の若者が座っていた。その当時JALの機内では主に外人向けにはっぴを無料で配っていたのであるが、それを「これはなかなか良いですよ。あなたももらいなさい」と私の分までもらってくれたのが南部さんとの最初の出会いであった。初対面でいきなりそんなことを言う人は珍しいので、当然強烈な印象を持った。互いに自己紹介をすると、彼はパソナ(当時はテンポラリーセンターと呼んでいたのではないかと記憶する)の創業者だったわけである。もちろん、雑誌などで名前はよく知っていたが、実際に会うのは初めてであった。
私はまだ、駆け出しのコンサルタントであったがたまたま私の得意分野のコンピュータ、それも当時の日本ではまだ珍しかったマッキントッシュの話をしたので、彼の記憶に残っていたのかもしれない。後日手紙をいただき、そこからおつきあいが始まった。仕事の関係は全くなしの友人としての付き合いである。
南部氏を知っている人はみんな同じ印象を持つのではないかと思うが、彼はやんちゃないたずらっ子がそのまま大人になってしまったような人物で誰からも好かれている。これであれだけの企業のトップがつとまるのかと心配することもあるが、そう思わせて周りの人が協力せざるを得ないように持って行くのが彼の天性なのかもしれない。何となく、漢王朝の創始者の劉邦を思わせる性格といったらほめ過ぎであろうか。
一見、天衣無縫でいい加減な性格に見えるが、実は細やかな気配りの持ち主で、私もいろいろなところでお世話になっている。歯医者さんも紹介してもらった。
まだまだ若いので、これからもますます新しい事業に挑戦して、後に続く若者に夢を与え続けて欲しい存在である。
南部さん、昨日はどうもありがとうございました。
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