現在早稲田大学のビジネススクールで私が担当しているのは社会人大学院で、2年でMBAを取るプロフェッショナルコースと呼ばれるものである。昼間働きながら、夜間と土曜日を使って講義を受け、修士論文を完成させてMBAを取る。結構タフなコースだ。
この夜間コースには他のビジネススクールとはちょっと違ったユニークな仕組みがある。それはモジュール制と呼ばれるもので、それぞれのモジュールの責任者が設定したテーマに沿って統一されたカリキュラムを編成し、趣旨に添った内容が学べるようになっている。さらにどのモジュールを選択するかを入学前に決めるのである。
私のモジュールの宣伝をしておこう。来年2008年度にも再び開講される「市場競争戦略」モジュールである。
このモジュールでは異業種格闘技に代表される、新しいタイプの競争戦略を主に勉強する。但し、私がコンサルティング会社出身と言うこともあって、理論もさることながら、実践で使える戦略論を謳い文句にしている。
もちろん、全MBA生共通のコア科目である、経営戦略、組織・人事、マーケティング、財務、会計、経済学、企業分析などを学んでもらうのであるが、それに加えて市場競争戦略固有の科目として、私が担当する「競争戦略研究」(主に異業種格闘技を扱う)、慶応ビジネススクール出身でマーケティングの大家の嶋口先生による「市場競争戦略」、BCGの現役コンサルタントによる「実践競争戦略」、企業の経営者やリーダーに語ってもらう「戦略とリーダーシップ」、ビジネスモデルを正面から取り上げる「仕組み革新」、マーケティングと戦略のコラボレーションを取り扱う「マーケティングと競争戦略」がある。
どれも日々のビジネスに役立つ内容であると同時に、将来ビジネスリーダーになったときに振り返ると役に立ったなと思うこと間違いない。加えて知的な刺激に富んでいることは言うまでもない。より具体的な内容については、このブログを見た現役ゼミ生がコメントするはずである(希望的観測?)。
内田のモジュール以外にも、経営戦略モジュール(根来龍之教授)、グローバルサービスビジネスモジュール(太田正孝教授)、企業価値の評価と経営(辻正雄教授、河榮徳教授)、マーケティングマネジメントモジュール(守口剛教授)などの、興味深いモジュールがいっぱいあります。
今月7月28日(土)に早稲田大学キャンパスで説明会が開かれるので、希望者は是非来てください。詳細は近々大学のホームページで紹介されると思います。
http://www.waseda.jp/gradcom/
もちろん、受験するかどうかは全く分からないけれど、興味があるので、ちょっと覗いてみたいという方も歓迎ですので、是非寄ってみてください。
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現役ゼミ生です。
「より具体的な内容については、このブログを見た現役ゼミ生がコメントするはずである」とありまので、コメントしないわけには参りません(笑)。
「どれも日々のビジネスに役立つ内容であること、加えて知的な刺激に富んでいることは言うまでもない。」ことは、本当に日々実感できます。
加えて、1日2~3時間睡眠、時には連日の徹夜も何のそのという体力が自分にあるのだということも日々実感できる知力・体力充実のカリキュラムです(笑)。
・競争戦略研究
CDvs音楽配信、ボーイングvsエアバス等のケースを用いて競争戦略について学びます。何と何が戦っているのか、どういうフレームで考えたらモノゴトが見えるのか、毎回知的充実感一杯の授業です。内田先生すご~い!って、素直に声に出てしまいます。
・市場競争戦略
これぞケーススタディ、これぞビジネススクールという授業です。市場競争とは何か、マーケティングとは何か、漠然と理解していたつもりのことが、霧が晴れるようにクリアになる、毎回興奮の3時間はあっという間に過ぎていきます。
・実践競争戦略
先見力、決断力、実行力を培うということで、BCGの現役コンサルタントの方が、切れ味するどく授業を進めていきます。
・戦略とリーダーシップ
当ブログにも掲載されるようなリーダーの皆様からのメッセージを「右脳」で受けとめます。タイプは各々異なりますが、実は共通して持たれている部分があり、それを肌で感じることができることで、自分を見つめ直すきっかけを与えてくれる授業です。
・マーケティングと競争戦略
ルイヴィトン、ハーゲンダッツジャパン等を用いてマーケティング戦略のベーシックな部分をケーススタディします。思わず、人に「知ってる?」って、話してみたくなります。
ということで、長文にて恐縮ですが、所感を書かせていただきました。
さて新入生への説明会が開催されるようです。来春入学される方々と一緒に学ぶことなく無事2年間で卒業できるよう、通常授業に加え、内田先生に修論指導を受ける至福の日々が続きます(笑)
<ご参考>
http://www.waseda.jp/sem-uchida/shirabasu.html
先日、内田先生のブログで紹介された栃木から早稲田へ通学する岡村です。
前のコメントで城出さんから詳しく市場競争戦略モジュールの授業概要の説明がありましたので、私の方からは、学校の夏休み(当然会社はありますが・・・)を利用して行った夏合宿のご紹介させて頂きます。
昨年9月、2泊3日の日程で上海合宿を行いました。
合宿の目的は、中国市場で成功を収めている日系企業の競争戦略を調査することで、日系大手企業の現地法人社長との面談&工場視察を行いました。現地法人の社長の方から中国ビジネスの難しさや裏事情など非常に有意義で貴重なお話を聞くことが出来ました。
内田ゼミの特色を一言で言うと、授業の中で学んだ実践的な理論を実際のビジネス現場(夏合宿等)で再度学習し、理解を深めて自分のものにしていく、現場主義だと思います。
ビジネススクール(内田ゼミ)に通い、学ぶことの楽しさを初めて心の底から感じる事が出来ました。(気づくのが遅いですけど・・・)
長文になりましたが、学校生活の所感を書かせて頂きました。
城出さん、岡村さん
コメントありがとう。
他のゼミ生も待ってます!
私の思う早稲田の良さの1つに科目選択の幅の広さと自由度の高さがあります。在籍モジュール以外の他モジュールに興味のある授業がある場合も当然履修できますし、商学研究科の昼間の一般コースやMBA/MOTコースの授業も履修可能です。また、他研究科の授業も申請すれば履修可能です。(早稲田は法学研究科、社会科学研究科、公共経営研究科、国際情報通信研究科など社会人に配慮した夜間開講の授業が結構あります。)このメニューの豊富さは他大学を圧倒的に凌駕している点ではないかと思います。
ただ、いろいろある中でも市場競争戦略モジュールの授業はどれも特に刺激的な内容となっております。(噂を聞いて、昼間のMBA/MOTコースの学生で聴講を希望される方も少なくありません。)キャリアを中断すること無くビジネスを学ぶ場としては最高の環境ではないかと思います。
内田ゼミ最年長の現役ゼミ生です。
私が早稲田(ビジネススクール)に通い始めた理由は他の多くの学生方とは違って、MBA取って更にキャリアップを目指すとか、一発起業して新たな道にチャレンジするとかいったことからではなく、長年、会社一筋に頑張って働いてきて、それなりに実践経験は積み重ねてきたつもりだけど、あまりにも、3K(勘、コツ、経験)だけで、理論というか、科学的な仕事の仕方をしてこなかったなあと自分自身に物足りなさを感じたことと、少しかっこいいですが、もっと何か自分自身を磨く為に投資をしてみるか、という思いから、遅まきながら早稲田の門をたたきました。
早稲田(内田ゼミ)は、左脳で考える理論の勉強だけでなく、様々なリーダーの方々と触れ合う場があったり、いわゆる右脳で考えることで経営センスを磨く鍛錬の場に近いように思います。そういう意味でも私にとって自分自身をブラッシュアップする上で、たいへん意義ある場だと感じています。今からでも頑張ってみようかなとお考えの中高年の皆さん、早稲田に来たれ!
ゼミ生になって1年3ヶ月目の岡井です。多分ゼミ生の中では最も近いところから通っています。
久々に先生のブログを開けてみたら、ゼミ生のコメントがオンパレードということで私も一言。
内田ゼミ(正式名称:市場競争戦略モジュール)は端的に表現すると、「ビジネスにおいて、いかにして勝利を収め続けれるようにするのか」を学べるところです。
様々な題材に対して柔軟に視点を変えて観続けることで、事の本質と構造をスピーディーに知ることが訓練され、またそれを現実の社会でどう活用してビジネスとして実現していくのかという事をいつも考えさせられ、「世の中から必要とされる儲かる事業を創り続けていく力」を養うことができるモジュールだと思っています。
そんなところが自分の目的とピタリ一致していたので、内田先生のモジュールを選んだ自分の眼力と、合格を引き当てた運と、選んでいただいた先生にほんとに感謝しています(笑)
企業で仕事で成果を出しながら2年間勉学をし、その他のライフ・バランスを保ち続けるのにはそれなりの熱意や周囲の協力がもちろん必要ですが、そんな熱意と目的を持った方にとっては、ほんとに充実した日々を過ごせる実りの多いモジュールだと思いますよ。
ゼミ生のみんなありがとう!
内田ゼミの雰囲気や、早稲田大学ビジネススクールの夜間コースの感じが良く伝わっていると思います。