ブログ

プロほどあきらめが早い

今日のカンブリア宮殿のゲストはアビーという中小企業のトップ大和田氏。この会社は年商は小さいが、細胞を生きたまま凍結できるという画期的な技術を持っている。セル・アライブ・システム、通称CAS(キャス)と呼ばれるそうだ。肉や魚を冷凍しても、水分が凍るときに細胞を破壊してしまう現象を防ぐことが出来、かつ解凍時にドリップが出ないという。

どうしてこうしたことが可能になるかと言えば、水分の持つ過冷却の性質を使うそうであるが、その説明は長くなるので省く。しかし、おもしろいのはその過冷却を実現するために弱い磁気を使って水の分子を振動させ続けて過冷却を実現するという点だ。
そして、こうした新しい発想を導き出すためには素人の発想が大事なのではないかと言っている点が、今晩の最大の収穫だった。

大和田氏曰く、
開発は技術的裏付けを持たない素人の方が、自由な発想や視野で開発できるので斬新な発明につながるのではないか。
プロほどあきらめが早い、素人は何とかやってみようと最後まで努力する。

この二つの発言は、技術開発だけでなく、ビジネス全般にも通用する大事なことだと思う。とりわけ、まったく新しいタイプの競争が起きる時代には、不可欠な要素だと思う。

関連記事

  1. ZOPA
  2. 佳能
  3. キョロキョロする好奇心
  4. イヌイットの交通事故
  5. 新刊の告知とお願い
  6. 閑話休題
  7. 経営者未来塾
  8. 若者の車離れ

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

RSS 内田和成のビジネスマインド

  • BCGのコンセプト紹介の本を書きました 2016年11月3日
    今年2016年は、BCGが東京に世界で2番目のオフィスを1966年に開設してから...
  • 事業アイデアの発想法 2016年10月28日
    今日はビジネススクールの内田ゼミにBCG時代の同僚で現在事業開発のコンサルタント...
  • 学部7期生 2016年7月8日
    今日の合同ゼミには学部7期の卒業生の中澤君と薬丸さんも顔を出してくれました。明日...
  • ゼミ合宿 2016年7月8日
    今日は内田ゼミのMBA生と学部生の合同ゼミ初日です。例年土日の一泊二日でやるので...
  • 模擬授業のお知らせ 2016年7月6日
    来る7月24日(日)の午後、早稲田大学ビジネススクールでは2017年度の入試説明...
PAGE TOP
%d人のブロガーが「いいね」をつけました。