10日ほど前の日経新聞に、最近東京・大阪などの都心部で有料自習室が増えているという記事が載っていた。
森ビルが六本木ヒルズに設けたアカデミーヒルズがブームのはしりだと思うが、最近はいろいろな企業がこのビジネスに進出しているそうだ。キングジムも今年7月に参入したと記事には出ていた。
記事によれば、座席が自由席のもので月額1万円弱から、指定席のもので1万数千円からあるそうです。これが高いか安いかは本人の価値観次第でしょう。
私自身も先日、半蔵門線の永田町駅ホームで森ビルの新しい施設「平河町ライブラリー」の広告を見たばかりなので、このライブラリーの記事は印象に残った。
森ビルも六本木ヒルズのアカデミーヒルズに次いで、2軒目をオープンするくらいだから、人気もあればビジネスとしても好調なのであろう。考えてみれば、社会人が仕事が終わった後も自分で勉強するというのは、以前であればあまりなかった現象だ。特にバブル期にはそんな奴はほとんどいなかったのではないかと思う。
それでは、今なぜ勉強ブームなのかといえば、自分が勤めている会社がいつまで持つか分からない。あるいは、機会があれば転職したい、そのためには手に職を身につけたいと言うことの現れかも知れない。日経の記事にもそのようなことが書いてあった。
しかし、私が思う理由はちょっと違う。それは、これまでのように会社や仕事に人生をかける生き方がはやらなくなってきたせいではないかと思う。仕事以外に、自分の好きなことをやりたい(勉強かも知れないし、読書かも知れない、あるいは会社以外の人との交流かも知れない)という人が増えてきたのではないか。
逆に言えば、9時5時の仕事の時間よりアフターファイブの時間を大切にする生き方をする人が増えてきているという気がします。
これが日本経済に良いことか悪いことかは、何を判断基準にするかで違ってくると思いますが、社会が成熟してきたことの証であることは間違いないと思います。
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アフターファイブの使いかた、休日の過ごし方が確かに変わってきていると思います 10年前に、英国に駐在した時に垣間見たブリティッシュスタイルに似てきている気がします カントリーライブ、ガーデニング、トラベル、美術、コンサート、パーティー など彼らの楽しみ方は徹底していました。その時 重要なのは 金をかけずに それらを楽しむ事。経済はシュリンクするでしょうが 国民のレベル(質)は上がるのでは無いでしょうか?
理由は何であれ、個人の選択肢が多様化することはいいことだと思います。
私が通っている「勉強カフェ」もアフターファイブや休日に勉強しにくる会社員の会員が多いですね。
昼は、私のような「ノマドワーカー」、夜は「勉強意欲のある会社員」の居場所になっている感じです。
昔、財閥系メーカーで東南アジアのビジネスにどっぷり浸かっていた時、アフターファイブで酒を飲もうという若い人はどの国にも殆ど見当たらず、実は日本人がおかしいのか、と思わされたことがあります。
漸く普通の世界になったという見方もできるかもしれませんね。