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競争の原点は人と人の競争

台風のおかげで事務所に缶詰になっています。家に帰って、サッカー見たいのに電車が止まっています。

さて、今月の私の履歴書は元伊藤忠商事社長の室伏稔さんです。その彼が企業と企業の競争について面白いことを書いていました。9月21日の回です。社長就任に当たっての所信表明で、一つ目の信念として"Why not? Nothing is impossible." と言ったそうです。

そのこころが面白い。こう書いてありました。
企業同士の競争は究極的には人と人の競争である。どこが最終的に勝つかは、会社の規模や資金力でも知名度でもなく、グループ企業の支援でもない、社員個人の「気迫」にかかっている。だからこそ"Nothing is impossible." という信念が不可欠だ。

もう一つの信念が "More Like CI."。ご存知の通りCIとは伊藤忠商事の英名C.Itohから来ている、伊藤忠の略称だ。『より伊藤忠らしく』ということらしい。そして、こう書き綴っている。
「企業は建物でも、決算書でもない。人である。人と人がつくる社風こそ企業を支える無二の資産であり、それが企業を発展させたり、衰退させたりする。

アップルのジョブスが聞いたら、なんて言うのかな?
企業が競争に勝つために必要なものは優れた製品とサービス?、それともそれを生み出す人間?
ちなみにコンサルタントして顧客の気迫や負けん気が筋の良くない事業を成功に導いた例を結構見てきました。もちろん、たいした製品や優れた戦略もないのに気持ちだけ先走って痛い目にあっていた企業も多かったですが・・・

伊藤忠商事が自社の製品あるいは特許で守られた技術などを持たないため商社という業態であるが故に、他の商社と製品やサービスで差別化が難しいという一面を、差し引いたとしてもなるほどと思わせる含蓄ある言葉である。

武田信玄の「人は石垣、人は城」を思い出しました。こういう話好きです。

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