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優れたブランドにはストーリーがある

ソニーも創立当初はブランドが確立できずに苦労ししたそうだ。そうした時代に、アメリカ市場で相手先のブランド名での大量注文が入った。喉から手が出るほど、その商売が欲しかったが、それを受けると自社ブランドが確立できないために、創業者の一人である盛田昭夫は敢えてその話を断ったという。

日本人女性に人気のあるルイヴィトン(LV)のバッグにもおもしろい話がある。LVのバッグを購入した方に購入した理由を聞くと、丈夫で長持ちし、壊れても修理可能なことから、実は経済的にも決して高くないのだと答えると人が結構いる。私はこの理由を信じているわけではないが、一方で、こんな話がまことしやかに伝えられている。「LVは元々、金持ちの旅行用の鞄メーカーであり、馬車や船で運ぶために頑丈にできていて滅多に壊れない。それが証拠に沈没したタイタニックから引き上げられた衣装鞄の中の衣装が濡れてなかったという逸話がある。」真偽のほどはともかく、LVの頑丈さ、ひいては品質の高さを象徴する逸話となっている。

ボルボは昔からきわめて安全な車であるということを売り物にしている。その安全性を訴えるために車を10台くらい積み上げてへこまないことを見せるCMを作ったことがあった。そのCMが実はやらせだったことが後から分かり、結局みそをつけたが、それほどまでにして安全性を訴えたかったのだと思う。

大変優れたサービスで知られるリッツカールトンホテルでも、顧客の忘れ物を    従業員が飛行機で追っかけて届けた話などが知られている。

こうした話から言えることは、優れたブランドを創るためには、単に歴史があるとか、品質が高いとか、優れたサービスを提供するだけでは不十分であり、顧客の琴線に触れる何かが必要であると言うことである。

このように考えると、iPodがヒットしたのも製品が優れていたことも以上に、世界で始めてパソコンを創ったと言われているスティーブン・ジョブズの存在が大きいと思う。
ソニーのウォークマンも、技術者が録音ができないテープレコーダーなんか売れるわけがないと言ったのに大して盛田昭夫さん(だったと思いますが)い良いから出せと言ったという話があります。あるいは、アメリカで初めはサウンドアバウトの名前で売り出したが売れずに、和製英語のウォークマンを使ったら爆発的に売れるようになったという話も有名です。

皆さんも自分が携わる商品やサービスを真のブランドにするためのストーリーを考えてみてはいかがでしょう。といっても自分で言い出しても広まらないとは思いますが・・・。

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