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事業が化ける

今週登場してもらったリーダーはリプラスの創業社長の姜裕文(かんひろふみ)社長だ。創業わずか4年で売上100億円、経常利益25億円の会社を作り上げた。既に上場もしている。これがITとかモバイルならよくある話かもしれないが、不動産の家賃回収代行とういう地味なローテクのビジネスである。しかも本人はまだ36歳である。

彼の言葉の中で印象に残ったのは「事業が化ける」話と「ビジョンを見切る」という2つの話というより単語だった。

彼はBCGやドリームインキュベータ時代に数多くのコンサルティング経験を持っているわけであるが、その中で「これはうまくいく」とか「そこそこいく」とかいう事業はたくさん見てきたが、これは化けると思った事業は今やっている家賃回収代行事業が初めてだったという。彼が言う「化ける」というのは、これまでにない新しい事業であり、しかも100億円ー200億円の事業になるのではなく1000億円を超えるような規模になる事業という意味だと解釈した。そうした事業に巡り会えた自分は運が良かったと謙遜していたが、彼でなければ掘り当てられない事業だった思うし、組み立てることが出来なかったろうと思う。但し、いったんビジネスモデルが出来てしまった後は、他の人でも出来たかもしれない。

もう一つの「見切ったビジョン」というのも、化けるとやや似た話ではあるが、事業のビジネスモデル、市場環境、競争相手、競合優位性などを考察したときに、「これは行ける、しかも誰にも負けない」と見切ったそうである。本人も傲慢といえば傲慢かもしれないがと語っていたが、すごい読みと自信である。
ビジネスモデルの斬新さだけで世の中を変えてきた企業はそうは多くない。例えばフェデックスとかセコムなどがそれに当たる。リプラスも成功すれば、その範疇に入るのであろう。

恒例のQ&Aのところで、会社の規模が大きくなると創業者の想いをみんなで共有するのが難しくなるのではないかという質問に対して、「誤解を恐れずに言えば、想いなんか共有できててなくてもいい、戦略・ビジョンが共有出来ていればいい」と言い切ったところに彼のすごさを感じた。

彼のように頭も良くて、実行力もある若い経営者がこれからもどんどん出てくるのだろうなという予感がした講演でした。

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コメント

  1. 今日 ご挨拶状いただきました。
    BCG 長い間ご苦労さまでした。
    また、お会いすることもあろうかと思います。
    よろしくお願いいたします。

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    内田先生の戦略とリーダーシップの授業。今回はリプラスと言う不動産審査&不動産ファンドの事業をやっている新興企業の姜社長。上場企業ですが、社長はまだ36歳。BCG→家業→DI(ドリームインキュベーター)→起業と言うキャリア。
    新卒でBCGから起業と言うと、友人のAlueの…

    • 内田和成
    • 2007年 7月 06日

    花田さんへ
    いつもいつも、気にかけていただいて、ありがとうございます。
    また、一緒に仕事やりましょうね。

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