夏休みに入って、更新が滞っています。ごめんなさい。
今日は、コンサルタントへのお薦めの本5冊目です。
ベテラン弁護士の書いた「プロ弁護士の思考術」という本である。読んでいて最初は自分の考えとちょっと違うなと思ったのだが、読んでいくうちに同じプロフェッショナルとして、参考になる考え方が多いなと思い直した本である。
若手弁護士が陥りがちな例として、「だが、インターネットでサンプル契約などを集め、適当に取捨選択して契約を作る例が絶えない。自分の考えがない検索上手だが、考え下手の若手が激増しているようである。」をあげている。コンサルタントにもそのまま当てはまる文章である。
選択の自由は最大の自由という節では、
「弁護士の役目は、このような無数のオプションを提示し、効果を予測、比較検討する判断材料を提供することにある」と書いてあるが、これも経営コンサルタントの役割そのものである。
反対意見の重要性について、「批判に耳を貸すとき、思索は一段と深まる。反対意見を聞くのは、他人のデータベースにアクセスするようなものである。」うーんとうなる、素晴らしいフレーズだ。
学生と社会人の最大の違いは、社会に出たら教科書にない全く新しい問題に直面することである。新しい問題だから、解答も分からず、正解もない、とある。全く同感である。
思いつきで未来を台無しにするひとたちという節では、
思いつきで部下に指示を出して会社に損害を与えるトップの例が出ている。
「このようなタイプの上司は、物事を細かい手順に小分けして、具体的に考えることが出来ない。大きな課題を単純に考え、抽象的な支持を繰り返す。」ダメなプロジェクトリーダーそのものである。私も昔、こうしたタイプだったのでよく分かる。
中にはどうかなと思うような記述もあるが、おおむねコンサルタントの心構えや考え方に共通するものが多く、役に立つ1冊である。
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