最近LinkedInのリクエストを受けることが多い。ちょっと前はFacebookだったが、今はLinkedInだ。Facebookがプライベートないしは友達関係というのが基本だが、LinkedInはビジネス目的だ。
このあたりの話をアメリカの知人に聞いてみたところ、LinkedInは仕事探しなどでも活用されていて、これで仕事を見つけた人もいるとのことだ。よくある使い方としては、採用する側もされる側も相手のプロフィールをLinkedInとFacebookの両方でチェックしてから面接に臨んだり、念のためにチェックしたりするようである。
何となく、昔の興信所のチェックを思い出した。
こうした活用が可能なのも、アメリカではどちらも実名で登録していることが大きいと思う。こうした実名を活用したソーシャルネットワークが日本でどこまで根付くのかはこれから見てみないとわからない。特に若い人たちがどう反応していくかだ?
というのもこれまでの経緯を見てみると、mixiやtwitterはニックネームでの利用が圧倒的に多いからである。
早稲田でもビジネススクールではFacebookが盛んだが、学部の卒業生には不人気だ。理由を聞いてみると、会社の先輩や上司が見ていることが多いためだという。要するに自分のプライベートや友人関係を会社の上司や先輩に知られるのがいやらしい。それなら断ればいいのだが、そうもいかないようだ。
日本の若者が、実名ないしは実名がわかるSNSでの利用に、なんとなくためらいないしは不慣れが感じられる。
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若者に限らず、日本は実名登録型ソーシャルメディアの浸透が遅れていると思いますが、そこには複数の要因が在ると考えています。
アメリカとの比較という観点では、例えば以下の3点が挙げられると思います。
1.日米の「インターネット利用目的」の違い
…日本人は対人関係構築目的の利用率が低い
2.国民性の違い
…日本人は己を出したがらない
3.日本における先行サービスの存在
…実名登録に対して抵抗の無い層も一定量存在するが、
mixiやAmeba(匿名型)が先行してユーザーを獲得したため、
後発となったfacebook(実名型)のユーザー獲得が進まず、
結果的に実名型が伸びにくいように見えている
利用目的の違いについては、
某コンサルティングファームが実施した「インターネットの利用に関する米英独日の比較調査」において、
米英独に対し、「対人関係の構築」という目的での利用が低く、
「他者が制作したコンテンツの閲覧」や「情報収集」の利用頻度が高いという結果が出ています。
モバイルインターネットにおいて「アプリ」や「ゲーム」が人気を博しているのが納得できる結果です。
ただ、
これだけスパムメールや個人情報流出事件が多いと、オンラインサービスの安全性に対して懐疑心を抱き、実名登録に対し懸念を持ってしまう人が多くても仕方が無いのかな と思ったりもします。
yさんへ
参考になるコメントありがとうございます。
恐縮です。
なお、現時点、
日本におけるfacebookユーザー数は311万人で、
年齢別の内訳上位は以下のようになっています。
25歳~34歳 102万人(32.9%)
18歳~24歳 77万人(24.6%)
35歳~44歳 68万人(21.9%)
また、Neilsenによると、
mixiの利用者数は約1,021万人とのこと。
facebookとmixiの比率は、1:3です。
この数字を見ると、facebookユーザーが意外と多く見えてこないでしょうか?
この辺りも踏まえ、「実名登録アレルギー」だけで判断してはいけないと考えています。