久しぶりに、これはというビジネス書を読みました。
辻中俊樹さんと櫻井光行さんの二人が書いた「マーケティングの嘘」という新潮新書です。先月発売になったばかりの新刊です。
簡単に言えば、生活日記調査という手法で消費者を観察し、そこから示唆を導き出す手法の説明なのであるが、これが面白い。
若いママは料理の手を抜いたり、ひどい食事を用意しているとか、忙しいときにはカレーライスで済ませるといった世間の常識を否定している。著者によれば、 若いママは手抜き料理なんかしていないとか、カレーは忙しいときには作らないそうだ。そして、それが生活日記という行動観察によるものなので、きわめて説得力があるのだ。
第5章 シニアが出歩くのは健康のためではないという章が秀逸である。
物事を頭だけで考え、判断してはいけないと言うことを教えてくれる本である。
本文の最後の方にある、「私たちは定量調査を否定しているわけではない。しかし、定量調査は吟味された仮説を検証するために行うものである」はまったくその通りだと思う。
アマゾンでは以下の通り
マーケティングの嘘: 団塊シニアと子育てママの真実 (新潮新書)
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