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記憶に残る旅

名古屋に出張に行って来ました。東海道新幹線の中で、読んだ車内誌「ひととき」に載っていた万城目学(まきめまなぶさん:小説家)さんが書いたエッセイ「ポンポン旅行」というのが面白かった。

学生時代、頂上で地面を叩くとポンポンという音がする山に上って、本当に音がするかどうか確かめたと言う話が、タイトルの由来です。えらく苦労して上ったのに、その音はせず無駄に終わったが、その記憶は鮮明に残っているそうです。

そして、エッセイの最後に
その妙な思いでは十年経っても二十年経っても、しぶとく記憶に残っている。移動した距離の長さや時間が大切なのではない。心がいかに新しいものに出会うのかが大事なのだ。
と書かれていた。

その通りだと思う。私の中でも記憶に残っている旅は、他人から見ればたいしたことがなくても、その時に感じたことが強く記憶に残っている旅は今でも良い旅だったなと思う。

高校時代友人3人で北陸旅行に行ったときにユースホステルで知り合った一人旅の女子大生に富山県の氷見という地名を知らなかったら、そんなことも知らないのと少し馬鹿にされて、大学生ってすごいと思って憧れたこと。女子大生が大人に見えました。

今度は大学生時代に別の男友達3人で北海道に旅行したときに、釧路から乗った列車で新聞紙にくるまった毛ガニを買って、一人一匹食べたら(当時は一杯なんて呼び方知らなかったな)、あまりの美味しさに3人とも無口になった。その後、だいぶ経ってから、蟹料理を接待で使うと、話が弾まず良くないという話を聞いて、妙に納得したのは、その時の体験のせいです。

もちろん、最近は一人旅などする時間はほとんどありませんが、出張などに際して、その街や風景を観察する中から新しい気づきがたくさん得られます。だから、旅が好きです。

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