東京駅から出張に出かけるときに30分くらい空き時間があったので、新しくできたばかりの新丸ビルを覗いてきた。平日の昼間にもかかわらず、大変な賑わいだった。丸ビルの向かいに双子ビルのように出来たわけであるが、丸ビルが高層階にレストラン街があるのに対して、新丸ビルは低層化にお店もレストランも集中している。
先日紹介した東京ミッドタウンに比べて顧客の年齢層は相当高い。東京ミッドタウンでは、私はやや年寄りに感じたが、ここでは私より上の層が相当いた(あっちも私を見て相当おじさんだと思ったかもしれないが)、しかもかなりの数がカップルである。非常に驚いた。平日の昼間(金曜日の11時過ぎ)になぜ、こんなところにカップルで来られるのかなと、不思議に思ったと同時に少しうらやましかった。
丸ビルや六本木ヒルズなど他の商業施設に比べて、明らかにユニークなのは、非常に快適なオープンスペースがふんだんに用意されていて、座り心地の良さそうなソファーや外気に直接面したデッキに相当数のベンチが置かれており、無料でくつろげる点である。年齢が上の人々に対する配慮が感じられた。特にテナント外の最上階である7階は四方が、外に直接出られるデッキになっており、東京駅、皇居などを低い目線から眺めることが出来ており、くつろぎの場所としては上出来である。
テナントも高級ファッション店やしゃれた雑貨の店、時計店などがたくさん入っており、下手なデパートのテナントより高級感があった。立地(東京駅前、伝統的オフィス街丸の内のど真ん中)、客層(中高年&リッチ)、テナント、中高年に配慮したファシリティーなどが戦略的に整合性がとれており、良くできている感じがした。三菱地所を見直した。
最近の東京は一時話題になった、新宿の伊勢丹対高島屋とか、ダイエー対イトーヨーカ堂といった単独店舗の戦いから、商業施設同士の戦いになってきている。例えば、六本木ヒルズ対カレッタ汐留対表参道ヒルズ対東京ミッドタウン対丸ビル・新丸ビル(丸の内)といったエリア間競争である。こうした大型施設同士の競争が今後とも増えてくる気がする。最近で言えば、これに豊洲のららぽーとなども加わっている。
但し、私の場合あまりファッションなどに興味がないこともあって、銀座や青山などの昔から知っているエリアに相変わらず行くことが多い。それと秋葉原と新宿のヨドバシカメラもよく行く。
その中でも新丸ビルは他のエリアがターゲットにしてない中高年&リッチ層をターゲットにしているところがかなりユニークである。もし、これを戦略的に狙ったのだとしたらたいしたものであり、結果的にそうなってしまったのなら、逆に今後の展開がどうなる見物である。
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。