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ぶれない経営

今日の日経新聞に共創ジャパンという企画(広告企画)の年頭提言が掲載され、4人の学者の提言が載っている。その内の一人が私だ。残りは東大の伊藤元重先生、藤本隆宏先生、一橋の伊藤邦雄先生だ。
全体のテーマは日本の成長・競争力向上への提言というものだが、そこで私は「ぶれない経営」を提唱している。

Nikkei080121_2

一言で言えば、時々の経営の流行に惑わされることなく自分の信じるところを貫く経営をして欲しいというメッセージだ。
こういうご時世なので、やれ企業価値経営だとか、コンプライアンス重視だとか、環境経営だとか、ダイバーシティとかいろいろ言われるが、そうしたことをすべて真に受けて経営するとろくなことにはならないというのが本音だ。
しかし、こうした本音を語ると風当たりが強いのが、今の世の中の変なところで、経営者も大変だなと思う。

興味がある方は、日経本紙をご覧になった上で、是非コメントをください。

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コメント

  1. zuKaoと申します。以前にもコメントをさせて
    いただきました。
    内田先生のblogはいつも拝見させていただいて
    おります。今回の記事も興味があったのですが、
    我が家は日経ではなかったので、実家の父から
    切り抜きを送ってもらい読みました。
    「謙虚になれば、ユーザーの変化が見えてくる」
    の記載がありました。このユーザーには、広義
    のパートナー(関係会社や取引先様)も含まれる
    と解釈しました。
    また、後半部分の「軸がぶれない企業」のくだり
    は『軸がぶれない「個人」』と置き換えて読んで
    みました。もちろんそのような「個人」の集合体
    が「軸がぶれない企業」なのだと思います。
    以上、短いですが私の感想です。
    追伸:父に切り抜きを送ってもらう際に聞いたの
    ですが、父はこの記事を全社の部課長と社長宛て
    に配信したそうです。今度、父と電話で話す際に
    反応を聞いてみようと思っています。

    • K.T.
    • 2008年 1月 24日

    日経、拝見させていただきました。
    ぶれない経営、ということで、ご質問なのですが、「コモディティではないオリジナルな製品を作ること」が「ぶれない経営」、となっている場合に、
    ベンチャーなどは上場や買収によって大きな利益を上げられるのに対し、既に上場している企業は製品自体の売り上げで利益を出す必要があるため、どうしても、固定費に見合った大きな売り上げを得るためにコモディティにいきがち、というようなことがあるように思っているのですが、大企業において、小さい規模で研究開発を始める際の考え方のようなものがあったらお教えいただけないでしょうか?

    • 内田和成
    • 2008年 1月 27日

    zuKaoさんへ
    いつもコメントありがとうございます。実は大学の先輩の先生からも内田さんのコメントは企業の話だけでなく、個人や国と置き換えても通用する話だな。いい話を書いてくれたねとほめられました。
    確かに個人でもぶれない人というのは尊敬されたり、頼りにされますね。
    ユーザーを取引先と置き換えても当てはまるのはその通りですね。
    またお父さんにも気に入ってもらえたようでありがたいです。

    • 内田和成
    • 2008年 1月 27日

    K.T.さんへ
    大企業がユニークな製品で勝負し続けるのは確かに難しいですね。今のソニーが苦しんでいるのはそうした商品が、プレイステーション以降出てないからです。
    しかし、売上成長が必要だからといってコモディティに出て行くと余計しんどいと思います。その場合は、売上成長よりは利益成長で勝負するしかないかも知れません。時には減収増益でも良いという位の覚悟がないと、つい売上志向でコモディティでも良いからとなってしまうと思います。
    また大企業で小さな規模で研究開発を始めるということの意味が必ずしもはっきりしませんが、もし大企業で会社の期待とは離れて自由に研究開発をやれるようにと言うことであれば3Mなどで有名なブートレッグ(密造酒)型があるかなと思います。
    要するに、勤務時間中でも何%かの時間は自分の好きな研究が出来るという制度です。

    • K.T.
    • 2008年 1月 29日

    お忙しい所、コメント有難うございます。
    また、曖昧な表現ですみませんでした。
    上場前のベンチャーですと、10社中1社上場か買収されればいいというようなExitPlanが明快な感じがありますが、既に上場している企業の研究所だと、うまくいく確率は10%くらいだし市場は大きい気がするけどやってみないとわかりません、ですがやらせてください、といってもなかなか認めてもらえないことが多い。ローリスクな案件になりがち。
    そこで、ハイリスクなアイデアは、こっそり検討し、うまくいきそうだったら正式に提案する、というようなことになると、今度はスタート時点で部署を超えた連携のようなものが難しくなります。でも、今の時代、自分の部署だけでは事足りない事が多い。
    ということで、そのような、社内で小規模な研究を始める際のヒント等があればお教えください、というような内容でした。
    前回のコメントは全然表現できていませんでした。すみません。
    現場レベルの非公式な部署間ネットワークは重要なのだが作りにくい、といった内容になるかもしれません。
    いずれにしましても、それ以前に、アイデアが何個も出てきて困るというような状況になっていない、というのがそもそも問題という事に書いていて気づいてしまいました。
    ブートレッグ型でがんばります。

    • 内田和成
    • 2008年 1月 30日

    K.T.さんへ
    確かに新規事業・新製品のネタがたくさんないと経営としては難しいですね。1つのネタに社運をかけるのかと言うことになりますしね。
    たくさんあるとポートフォリオという考え方で、確率を入れて最後期待値がプラスであればいいという考え方も出来ます。
    一方で、たくさんあると、どれか成功すればいいやという安易な考え方に流れがちで、死にものぐるいでやれば成功したかもしれない事業がうまくいかないという可能性もあります。
    あまり、アドバイスになってませね。

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