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小泉政権の担い手たち

14日の成人の日に、中学高校の同窓会総会というのがあり、そこでパネルディスカッションの司会をやってきた。パネリストが3名いたが、一人は小泉政権時代の経済諮問会議メンバーで東大教授の吉川洋氏、同じく東大教授であるが当時は日銀の政策委員だった植田和男氏、加えて小泉首相の秘書官を5年以上もやっていた現経産省の情報政策局長の岡田秀一氏という豪華メンバーで小泉政権の評価と日本のリーダーについて語ってもらった。

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内容については、きわめてまじめな議論で、デフレ経済・ゼロ金利でどうやって金融政策を行うのかとか、なぜ不良債権処理を積極的に勧めたのか、あるいは下手をすると景気が冷え込む可能性のある財政改革にこだわった理由などの話が展開された。二人の専門家と一人の側近が、経済音痴の私にも内容が理解できる分かりやすい話し方で、会場の聴衆も大変喜んでいた。
一方で、小泉政権の中枢ないしは身近にいた3人の話だけに新聞やテレビからではうかがい知れない内輪の話も聞けて大変おもしろかった。

これだけならどうっていうことはないのであるが、実は3人とも私とは同窓だけでなく同期である。こんなすごい連中が高校の同期であることに誇りを感じた一日でもあった。

ちなみに私は高校時代はプラハラードのネクスト・マーケットすなわちBOP(Bottom of pyramid)で、彼らはTop of Pyramidであったことは伝えておいた方がよいかも知れない。(これはプラハラードが書いた本「ネクストマーケット」を読んだ方にはすぐ分かるジョークです。)

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コメント

    • key
    • 2008年 1月 26日

    「ネクストマーケット」、今度読みたいと思います。
    プラハラードで思い出し、
    「コア・コンピタンス経営」を再読しました。
    以前読んだときと比べ、新たな発見もありました。
     
    仕事がら、パネルディスカッションを運営する機会がたまにあるのですが、パネルや講演をする上でで先生が、一番気をつけていることは何ですか?
    *先生の硬軟なブログの話題いつも楽しみにしてます。

    • 義堂
    • 2008年 1月 26日

    アメリカ大統領選もいよいよとなってきましたが、プレジデントと呼ばれる人の資質はなんでしょう? やはり言葉の判りやすさでしょうか? アメリカひいては世界のリーダーたる人物ゆえ、人々を魅了する力を持っていることは重要ですが、なによりも語る内容が明瞭で、わかり易く、人の心に染み込むことかな・・とTV演説をみていて感じました。そして、どれだけ優秀な担い手を廻りにもてるかですね。首長たるもの(これは社長にもいえますが)、どのように担がれるかというのも大事な資質です。
    小泉さんは変人と言われながらも、優秀な側近を固め、新しい首相の強いイメージを表では作りつつ、担がれるふりをするのが上手かったのでしょう。
    どの方が大統領になったにせよ、我が国の首相と目線が合うのであろうか?と一抹の不安を感じています。

    • 内田和成
    • 2008年 1月 27日

    Keyさんへ
    パネルディスカッションのモデレータとして気をつけている点はいろいろありますが、とりあえず2-3点あげておきます。
    1)あまり、事前に誰が何をしゃべるかを決めておくと、ぎこちないつまらないしゃべりになってしまうので、大筋は決めながらも中身は自由にしゃべってもらう。
    2)冒頭の自己紹介を兼ねての各パネラーの話は出来るだけ短くしてもらう。出来れば2-3分、せいぜい5-10分。ここで、用意してきた20-30分のプレゼンをやられてしまうとパネルが台無しになる。そういうのが好きな人には、パネルでなく講演をお願いした方がよいと思います。
    3)ディスカッションの時は、各パネラー同士が話が弾むように仕向ける。すべての会話がモデレーター←→パネラーの間で行われると臨場感に欠ける。
    まとまりがなくて恐縮ですが、こんなことを考えながら、パネルの仕切りをやっています。

    • 内田和成
    • 2008年 1月 27日

    義堂さんへ
    プレジデントの資質とは、必ずしも大統領の資質という意味ではなく、社長を含むリーダーの条件という風に理解しました。
    私が考えるリーダーの条件は、
    1)先を見通せる力(先見性)
    2)意思決定力・判断力・実行力
    3)チャーム
    と思っています。
    このうちチャームについては、担がれる資質というのも入ると思いますし、部下の人たちが「彼についていってダメだったらしょうがない」と思ってくれるかどうかと言うのも入ると思います。
    この三番目の資質が、訓練などによって後天的に身につけられるかどうかは、今の私の研究課題でもあり、まだよく分かりません。

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