修士論文の審査という大事なときに風邪を引いてしまい、大変しんどい思いで審査に臨んでいる。昨日がピークだったが、もう一日残っている。
そんなさなかに長女がオーストラリアへ留学のために旅立っていた。そのために成田空港まで見送りに行き、先ほど戻ってきたところである。
今日空港でびっくりしたことがある。娘の行き先がメルボルンというこで、直行便のあるカンタス航空に搭乗したのであるが、チェックインカウンターで見たものは実にたくさんのスキーケースだった。それが日本人のスキーケースなら、行き先はオーストラリアではなくヨーロッパやカナダのはずだ。
実は、それらはすべてオーストラリア人(カンタス航空に乗る家族連れなので、勝手にそう決めつけたわけであるが)の家族連れのものだった。何でこんなにたくさんのオーストラリア人がスキーを抱えてオーストラリアに行くんだと思ったのでのあるが、考えてみれば彼らはオーストラリアに行くのではなく帰るのだった。
そして、ああそうか、最近北海道のニセコがオーストラリア人やニュージーランド人でにぎわっているというのを思い出して納得がいった。要するに夏休み(南半球のオーストラリアは今が夏の真っ盛り)を利用して日本にレジャーに来ている連中が帰るところなんだ。
「一便にスキー客だけで何十人か乗っている」ということは、本当にたくさんのオーストラリア人やニュージーランド人が日本に来ているんだなと実感した次第である。
同じような話で、九州のゴルフ場では韓国から飛行機に乗ってやってくる韓国人が多いとか、昨年度日本から韓国へ行く人より韓国から日本へ来る人の方が初めて多くなったと言う話もある。また、秋葉原で見かける多数の中国人、あるいは香港や台湾から定期的に東京にやってくる若者たちの話など、これまで海外旅行と言えば日本人が海外に行く話ばかりだったのが、日本へ来る外国人の話題が多くなったのを感じる。
人口は減っていく、経済成長はそう期待できないとなると、これからの日本は観光立国で食っていくことを真剣に考えないといけないのではないかと感じた今日の出来事だった。
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私も、中国など近隣諸国が豊かになってきたという点と、高齢者や女性の労働力を活用しやすいという点から、少子高齢化が進む中、観光が重要だと感じてます。
観光立国のためには、国がやることもありますが、最後は、どうすれば観光客に実際に来てもらい、リピーターになってもらえるかということを、それぞれの地域で考えて実行しないといけないのだろうと思います。
実際に、イギリスの湖水地方を旅行して、また行きたいなと思ったのですが、その理由を簡単に紹介すると以下のようなものになります。
①日中楽しめるアクティビティーがあること(ここでは自然の中の散策や湖のクルージング)、
②アクティビティの間に休め、気分転換できる場所があること(ここでは、小川のほとりにある落ち着けるオープン・カフェ)、
③宿泊施設や公共の場(トイレもそうですが)が清潔で不快感をいだかないこと、
④食事が美味しいこと(イギリスにも美味しく楽しめるレストランがありました)、
⑤複数の趣の異なる街があり、公共交通機関で移動が容易なこと(移動のバスもオープンデッキで自然を満喫できました)、
⑥そこにしかないものがあること(多分、こういう自然は他にもあるので、ここでは美味しいジンジャーブレッド?あとはピーターラビットの故郷であるということ)
日本のPRをするのは国レベルで行うにしろ、実際に来た観光客に、また来たいと思わせるには、誰かが地域にある観光資源をトータルにコーディネートする必要があるだろうと思いました。
ご参考までに国の取り組みのHPを見つけましたので、ご紹介します。
観光立国については以下の会議で検討されているようです。
↓
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kanko2/suisin/index.html
また、今日(1月28日)、観光立国の実現に向けた「観光圏の整備による観光旅客の来訪及び滞在の促進に関する法律案」が掲載されていました。
↓
http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha08/01/010128_.html
KY@UKさんへ
確かに観光立国するには、ある程度国としての政策が必要でしょうね。
スイスに行くと、国の隅々にまで観光で食っていくんだという心遣いが感じられますね。
イギリスの湖水地方は行ったことないですが、同じなのでしょうね。
日本でも湯布院などが地域活性化に成功していることから考えて、国全体でもっと外国から人を呼び寄せる努力をすればもっともっと観光客が増えると思います。特に京都・奈良の観光資源はもっともっと活用できると思います。
企業で言えば、せっかくの経営資源を有効活用しない間に競争力を失って、M&Aによる買収の危機に瀕しているといった感じでしょうか。
個人的にも京都・奈良のすばらしさを世界中の人に知ってもらいたいと思いますし・・・。