1ヶ月ほど前の日経ビジネスの有訓無訓というコーナーに富士重工前社長の竹中さんがおもしろいことを書いていた。
経験や実績があるベテランほど、なかなか成功の記憶や過去の発想から抜けきれないと竹中氏は主張する。これ自体は別に目新しい話ではありませんが、それを防ぐための竹中氏の25%ルールというのがなかなかユニークである。
具体的には部署が移動したり、仕事が変わったときに過去の蓄積の25%を捨ててしまえという方法です。
竹中氏によれば、何かを捨てなければ新しいことを吸収できないそうである。たとえば新しい車を開発するとき、10%捨ててもあまり大きな変化はない。そうした小さな変化では、お客が気づいても飛びつかない。それが25%の差があれば、顧客も飛びつくし、競合にもすぐ追いつかれないと言うことだそうです。
経営コンサルタントを20年以上やっていて、その蓄積を100%保持したまま、大学教員の仕事にチャレンジしている私には耳の痛い話です。
大学教員として新しいものを出して行くには、25%捨てる。うーん、「言うは易く行うは難し」だな。
竹中さんはお会いすると学者のような雰囲気を醸し出す方ですが、芯が強いというか実は激しい人なんだなと言うことがよく分かるコラムでした。
実際、トヨタ自動車との提携を決断したのも竹中氏です。
今日のブログは出張帰りの新幹線から、アップしました。
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次々と示唆深い話をブログで更新して頂いたこと、深謝を申し上げます。
確かに自分を変えようとしてもなかなか変えられない場合が多いですね。それでも、変えることにチャレンジしなければならないです。変えることを試しない限り、新しいものは生まにくいですから。
この25%ルールの話、ビジネスだけではなく、人々のそれぞれの人生の歩み方に対してもとても意味深い話だと思います。
ちなみに、なぜ竹中さんがほかの数字30%とか、35%とかではなく、25%を変えと言っているか、ご存知でしょうか。
崔さんへ
日経ビジネスの記事では、10%では差別化にならないという話の他に、20%では差別化になっても競争相手に追いつかれてしまうから不十分だという話が載っていました。だから25%なんだそうです。
でも、どうして30%や35%でないのかという話は載ってませんでした。車の場合は、そこまで帰ると別の車になってしまうのかもしれません。
ところで上海で、リンリンに会ったそうですね。彼女からメールをもらいました。