今日銀行に振り込みに行ったらトラブルに遭遇した。
子供が夏の間、アメリカに語学留学することになり、その費用の振り込みに行ったときの話である。
語学留学を斡旋した業者にその費用を振り込もうとしたのであるが、振り込み用紙が指定で、これを使えと書いてある。そこで窓口に行って、振り込もうとしたのであるがこれが出来ない。
と言うのも、振り込み人が子供の名義になっており、私は本人でないのでダメだというのだ。子供が身分証明書を持参して自分で来ないといけないという。
私から見れば、子供が銀行の窓口に現れて何十万円かの現金を振り込む方がよほど怪しいと思うが銀行の感覚ではそうではないようだ。
子供の教育費用(語学留学が真の教育かどうかは議論はあると思うが)を親が払うことが出来ないというのも変な話だ。仮に子供が小学生だった場合はどうしろと銀行は言うのであろうか。その場合は、業者も振り込み人を本人ではなく親にするので却って問題はないのかと思うが・・・。
こうしたばかげたことがなぜ起こるかと言えば、すべて振り込み詐欺の被害から消費者を守ろうという話しから来ている。塩川元財務大臣が銀行窓口で振り込もうとしたら、子供と一緒に来いと言われたという話も根は一緒である。
いったんルールを決めると融通が利かないのも銀行の特徴というか、消費者本位とはほど遠い体質の現れであろう。
一方で、ATMを使えば私の口座から引き出して振り込む場合でも、子供名義でも簡単に振り込みができる。これでは窓口でいくら規制しても無意味だと思うがなぜか窓口の方が融通が利かない。
この話の顛末を知りたい方もいるかも知れないので、どうしたかと言えば子供名義の銀行口座がたまたまその銀行にあったので、それをもって子供の身分証明としてもらってようやく振り込むことが出来た。
今日が締め切りだったので間に合って良かったというか、イヤー、時間を食って大変でした。
と言うことで、振り込み詐欺の間接被害にあった話でした。
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失礼致します。
消費者本位とはほど遠い銀行の体質は世界中で見られることであるため、銀行サービスの補完、または代替として電子マネー等のサービスを行う企業が興隆するのだと思います。
その最たる例がPayPalだと思いまして、最近利用しておりますが、先生はPayPal(またはそれに代わるサービス)が数年後の日本において、アメリカのように普及すると思われますか?
近い将来に本ブログにてご高察を示して頂ければ幸いです。
nextbaronさんへ
Paypalは私もアメリカ滞在していたときに使ったことがありますが、便利ですね。
日本でこの手のものがどこまで普及するかですが、何でも企業や政府がすべてまかなうべき(あるいは何かあったときに政府が責任をとるべき)という風潮の中で、こうしたものがどこまで普及するのかはよく分かりません。個人的には日本にももっとown riskという考え方が根付いてくれるといいなと思います。そうして消費者がコストとリスクを天秤にかけて、複数の選択肢の中から判断するのが本来のあり方だと信じて言います。