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戦略の早稲田

来月26日に早稲田大学ビジネススクール(WBS)のプログラム説明会が実施される。場所は実際に講義が行われることが多い早稲田キャンパスの11号館という新しい建物である。

その広告が今日の日経新聞朝刊に掲載された。

Wbs20090726

早稲田大学ビジネススクールは、大きく分けると昼間のコースと夜間のコースの二通りに分かれている。
昼間のコースはMBAのみで1年制と2年制の二通り用意されている。一方で夜のコースは昼間働きながら通えるのが特徴で夜間と土曜日を中心にコースが組み立てられており、こちらはMBAとMOTの2種類が選べる。

ビジネススクールの内容については、今日は詳しく説明しませんので、是非説明会に来ていただきたいと思います。私もパネルディスカッションを担当する予定です。詳しくは下記のURLをどうぞ。http://www.waseda.jp/gradcom/news/090622_WBSfair.html

さて、今日は私の専門分野である戦略の話です。といってもコンテンツではなく先生についてです。
昼間のコースには私と同じ専門分野である戦略領域に山田英夫先生、遠藤功先生、相葉宏二先生がおり、夜間の方には戦略領域では根来龍之先生、井上達彦先生、蛭田啓先生がいる。(井上先生、蛭田先生は昼間の商学専攻が専門です)。

山田先生はデファクトスタンダードに関する日本の第一人者であり、逆転の競争戦略の著者としても名高い。遠藤先生は「見える化」や「現場力」の著書で知られるオペレーション戦略の第一人者である。相葉先生は元BCGのパートナーであり、グロービスのベストセラーMBAマネジメント・ブックの執筆や日経新聞社のMBAの経営の著者として知られている。

また、根来先生はITと経営を語らせたら日本有数の学者であり、経営情報学会の会長も務めている。デジタル時代の経営戦略、ネットビジネスの経営戦略、代替品の戦略など数多くの本を出したり、監修している。夜間MBAコースの責任者でもある。井上先生は一橋と並ぶ戦略のメッカである神戸大学出身で早稲田に来られた若手の教授であるが、ビジネスモデルの研究では日本に知られた学者である。事業システム戦略や収益エンジンの論理などの著書がある。蛭田先生はこれからという若手の学者であるが、日本のM&Aが本当に成果につながっているかを感覚でなく、数字で実証する論文などを書いている。昨年度まで夜間の基本科目である「経営戦略」を担当していた。
そして、その末端に私がいるわけである(年齢はいっているが、もっとも新米)。

こうしてみると、早稲田大学のビジネススクールにいかに日本を代表する戦略領域の学者(あるいは実務家出身者)が集まっているのが分かっていただけると思う。今や戦略を学ぶのなら、○○ではなく早稲田なのである。

おまけ
実はこうした学位を取るMBA・MOTのコース以外にも各種のエグゼクティブプログラムも用意されており、企業が人材を育成したり、個人が自分のキャリアを磨くための場、早稲田大学ビジネススクールと言うことが出来る。

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コメント

    • kimi
    • 2009年 6月 23日

    先日はお返事いただきありがとうございます。
    先生からご紹介いただいた本は25日(給料日)にすぐ買いに行くつもりです(笑)。
    ところでMBAコースは一般的に社会人の方が行くところと言われていますが、現在学部生である私も社会人になってから進学した方がいいのでしょうか?

    • notti
    • 2009年 6月 25日

    いつも内田先生のブログを楽しみに読ませて頂いております。本エントリーとは関係ないのですが、コンサルティングの関係本を読み進めているうちに「競合のコスト構造を把握する」と言うフレーズを何度も目にしました。
    一般的にコスト構造は企業秘密だと思うのですが、コンサルティング業界には特別な推定方法や情報ソースが存在するのでしょうか?

    • 内田和成
    • 2009年 6月 29日

    kimiさんへ
    個人的な意見ですが、大学を出てすぐビジネススクールに行くより、数年はビジネスの経験を積んでからビジネススクールに行った方が、役に立つと思います。
    いきなり行って理論は学べても、実際の組織がどのように動いているのか、あるいはどんな理屈に合わないことが起きているのかなどが学べていないと、効果半減です。

    • 内田和成
    • 2009年 6月 29日

    nottiさんへ
    もちろん競争相手がコスト構造を教えてくれたりはしませんので、あの手この手で敵のコストを推定します。
    たとえば、こちらのコスト構造を敵の規模に当てはめるとおおよそのコストが出ます。あるいは一人当たり人件費の違い、従業員の年齢構成などを調整することもあります。
    もっと単純に販売価格から相手のコストを推定することもあります。

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