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mixiと根来先生

先日、ある企業のWeb2.0に関する勉強会で、早稲田ビジネススクールの同僚である根来龍之教授にmixiについて講演してもらいました。

根来先生によれば、mixiをもっとも特徴づけているのは世間で言われている招待制や新しい書き込みを知らせてくれるお知らせメール(専門用語ではRSS機能という)にあるのではなく、自分で誰に情報を伝えようとするかを制御できる「自己制御性」だそうです。
平たくいえば、自分の日記を公開する範囲を自分のことをよく知っている友達(いわゆるマイミク)に限定するのか、それとも友達の友達まで広げるのか、あるいはmixiの会員全体に公開するのかを選べる仕組みのことです。これによって、参加者の書き込みに対する心理的障壁を下げることになり、ひいてはリアルのネットワーク(現実の友達関係)に近い効果が生まれ、結果として場が荒れにくい(激しい議論が起きたり、誹謗中傷が多発し健全なコミュニティーにならないこと)ということです。

これ以外にはmixiのネットワークというのは現実の知り合い(すなわちリアルのネットワーク)とバーチャルでしか知らない知り合いの両方から構成されているところに特徴があるが基本はリアルのネットワークであると言われて、なるほどなと思いました。確かにmixiを使っている人は多くの場合は普段もよく知っている友達とやりとりしているようですが、その中に友達の友達が入り込むことで、元々は知らない人がネットワーク上で友達になってしまうという現象です。
別の言い方をすれば、mixiと言えども、普段知らない人ばかりと交流の輪が広がるということはほとんどないという意味で、リアルのネットワークの写し絵なのですという説明には妙に納得しました。

私自身はmixiのおもしろさがよく分からないのです(何でも試す方なので、メンバーにはなっています)が、自分の子供たちが熱心に何時間もやっていたりするのを見ると若い人にはおもしろいのだろうなと思います。それにしても若者向けと思われるmixiをおもしろいと言っている根来先生の方が僕にはよっぽどおもしろいです。

明日から、ヨーロッパに行ってきますので、しばらく書き込みは不定期になります。ごめんなさい。

ちなみに根来先生は「mixiと第二世代ネット革命―無料モデルの新潮流 」という専門書を東洋経済新報社から出しています。興味がある方はごらん下さし。

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