先週の金曜日、ヨーロッパ旅行に出発する前日に嶋口研究会で「論点思考と仮説思考」というタイトルの講演を行った。
内容は、企業にとって大切なことは解くべき問題(これを論点という)をはっきりさせることと、その問題を効率的・効果的に解決していく2つが重要であるという話をした。前者が論点思考であり、後者が仮説思考である。
内容はここでは書ききれないが前者の論点思考のポイントだけ触れれば、問題解決に当たっては、その課題を解決することで企業全体が良くなる大事な課題一つに限定して問題を解くことであり、すべての課題を解決するのは無意味である。また、その問題発見を間違えるといくら一所懸命解決策を考え実行しても、時間とエネルギーの無駄になるという話をした。
さらに、論点抽出のためには左脳よりも右脳を働かせることが大事で、「当たりをつけたり」、「筋の良し悪し」を判断するなどがカギとなる。
ロジカルシンキングを標榜するコンサルタントらしからぬ「右脳を使え」、「直感を働かせ」という講演だったので、とまどったオーディエンスも多かったのではないかと思った。
ところで嶋口研究会を少し紹介しておこう。嶋口研究会というのは、慶応ビジネススクールの嶋口充輝教授(現法政大学ビジネスクール教授)を中心にした勉強会で、1984年以来23年間続いている伝統ある勉強会である。8月(夏休み)と12月(忘年会)を除いて毎月欠かさず開かれてきており、これまでに200数十回開かれている。
主にマーケティング関係のテーマが多いが、それ以外の分野のスピーカーも多く招いて毎月行われている。
詳細については、下記のホームページをご覧ください。
http://www.waseda.jp/sem-uchida/shimaguchi.html
また、過去の発表テーマとスピーカーについては、下記のページでごらんいただけますが、慶応ビジネススクールのサーバーであることから、近いうちに削除される予定ですのであしからず。
http://www.kbs.keio.ac.jp/simagutilab/workshop.html
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嶋口研究会に参加させていただきました。
今回の自分のお持ち帰りポイントは、先生のおっしゃった「当たりをつけたり」「筋の良し悪し」を判断することが一番重要で、この手法は問題を抽出する局面(論点思考)にも、また問題解決の局面(仮説思考)にも適用することができるという点でした。
ところで、早稲田サーバーの嶋口研究会ホームページにある連絡先メールアドレスは正しいのでしょうか? 英語の綴りが怪しいもので・・・
GSIMはぎさんへ
当たりをつける、筋の良し悪しはまだ十分体系化できていませんので、目下挑戦中です。もう少しお待ちください。
早稲田大学のホームページ上の嶋口研究会の連絡先アドレスは間違っていました。今、修正依頼中ですので、数日のうちには正しいものが載ると思います。
ご指摘ありがとうございます。
右脳と左脳のバランス
大学院でお世話になっている、BCG
前日本代表の内田教授のブログ
より。
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さらに、論点抽出のためには左脳よりも右脳を働かせる
ことが大事で、「当たりをつけたり」、「筋の良し悪し」を
判断するなどが…