民主党の小沢一郎が演じた辞任劇から2週間ほど経過した。
この間に小沢氏に対する毀誉褒貶がいろいろあったが、私はそれを論じるつもりはない。しかし、今回の事件(あるいは騒動と呼ぶべきか)を通じて学んだことはリーダーの引き際の難しさと後継者育成の難しさの両方である。
要するに小沢氏が引退の花道を飾り損なったのではないかということであり、さらには民主党には小沢氏に変わる後継者が育っていないのではないかと言うことである。後者については、小沢氏が自分のことばかり考えており、後継者育成のことを考えていないことが明らかになったという方が正確かも知れない。
先週火曜日(11月13日)の日経スポーツ欄に元プロゴルファー村口史子が書いたスポートピアというコラムにスポーツ選手の引退の話が出ていた。1999年に賞金女王になったほどだから、実力はある。その村口選手が2003年のシーズンが終わったとき、「優勝争いをするレベルで戦うのは難しいな」と考え、あと1年プレーして引退しようと決めたそうだ。やれるだけのことはやって引退しようと考えてプレーしたこともあり、翌2004年は、翌年のシード権を獲得できたとのことなので、結果として満足いく成績は残せたようだ。しかし、彼女は当初予定通り、惜しまれながら引退したそうだ。なかなか出来ることではない。
彼女曰く、会社員なら定年がある。プロ野球選手やJリーガーなら、現役を続けたくても球団から肩たたきにあう。ところがゴルフはプレーと同じで自己判断を求められる。だから辞め時が難しいと説く。その通りであろう。
この記事を読んで、今回の騒動を思い返せば、経営者でも辞め時は難しいが、政治家はもっと難しいと言う印象を持った。
経営者の辞め時に関しては、また回を改めて述べてみたい。
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