フリーペーパーと同じようなビジネスモデルと思われるが、無料のコミック誌が存在する。実は娘から教えてもらったのであるが、コミック・ガンボというコミック誌である。R25などに比べて配布されている場所が限られているようであるが、モノは大変立派でとても無料のコミック誌とは思えない。
ページ数も200ページ以上あるし、カラーページまである。あえて写真は載せないが、グラビアアイドルの写真まで載っている。紙質も一般の有料コミック誌と変わらない感じである。
これだけ立派な体裁で広告があまり多くないのは、広告料がそれなりに高いのか、それともまだ創業期なので広告主が十分つかずに赤字なのかははっきりしない。
眼鏡やシューズ、ファッションなどの普通の週刊誌にあるような広告もあるが、一方でクレジットの破産処理、雀荘、ニキビなどややスポーツ紙的な広告が多い気がする。
ちなみにこのコミックはPCでも見られると言うことなので、興味のある方は下記のサイトを覗いてみては
http://gumbo.jp/p/
いずれにしても、ありとあらゆるモノに無料モデルが出てきたのは時代の閉塞感の現れか、それとも新しい時代の幕開けなのか、これから先の動きが楽しみである。
こうした無料モデルのはしりはもちろんテレビであろうが、ここ数年の大きな変化はインターネットが先鞭をつけたことは間違いない。2000年のインターネットバブル時代の、何でも無料で提供するビジネスモデル競争を思い出す。今でも生き残っているものはきわめて少ないのでないだろうか。こうしたネットの無料モデルに変わって、物理的製品の無料モデルがいろいろ出てきたのは興味深い現象である。
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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071211-00000011-maiall-ent
コミック・ガンボが休刊になってしまったみたいです。
休刊理由として諸般の事情とありますが、ビジネスモデルとして成り立っていなかったのではと思います。
情報が無料化してきていますね。
ほとんど知りたい情報が簡単に手に入る時代、
価値ある(お金を払ってもほしい)情報とは・・
について考えさせられますね?
最近、雑誌等で新聞業界の危機について、
取り上げられてますが、
今後どうなっていくとおもいますか?
そのうち、新聞の購読料も無料になる可能性
もあるのではないでしょうか?
広告収入に依存するビジネスモデルになるのでは?
太郎さんへ
私が取り上げた翌日に休刊になってしまうなんて・・・。
私もこの内容でこの広告ではとてもペイしないのではないかと心配していました。
しかし、無料誌のコミックでありながら、連載で好評だったものを有料のコミック誌として販売するというのはなかなかおもしろいなと思って、そのことも書いてみようかなと思っていた矢先のことでした。
コミック・ガンボのご冥福をお祈りいたします。
Keyさんへ
コメントありがとうございます。
新聞については、たとえばイギリスあたりでは既に発行部数が数十万部という巨大フリーニュースペーパーが存在します。
私は日本でもそうした可能性はあるのではないかと思いますが、日本の宅配制度は結構堅固なモデルなので、配達に代わる効率的な流通網が整備されないとビジネスとしてはしんどいかなと思います。
たとえば、駅の売店などで無料で配布されるようになれば、きわめて短期間に普及する可能性があると思います。
消費者の方も、R25や住宅情報誌など、無料でも質の高い情報誌を既に複数目にしているので、無料新聞の質についても意外と簡単に受け入れるかも知れません。
すでにファッション雑誌は、大半が広告代収入だと聞いています。なので、ページ当たりの制作費を数割削減できれば、求人雑誌のほかにもペイしうる雑誌はまだあると思います。ただ、労働集約型の業態ですから、その数割がさほど簡単ではありません。文章や写真など品質を担保するフレームワークが確立していない業態です。しかし、海外で日本語で質の高い紙面を作る労働力を確保するといったスキームをどこかが作れたら、いずれ大きな変化が起きるかもしれません。
KIさんへ
コメントありがとうございます。
ファッション誌に限らず、かなりの雑誌が実は収入の多くを広告に依存しているの事実だと思います。たとえば、IT関係の雑誌も広告なしではとても採算が合いません。
でもKIさんが言うように、インドあたりで雑誌の製作が出来るようになると業界は大きく変わるかも知れませんね。
それにしてもフリーのビジネスモデルの話は結構盛り上がりますね。
同フリーペーパーを発行していた株式会社デジマが1/9に負債2億で破産手続きが開始したみたいですね。(参考URL↓)
http://www.tdb.co.jp/tosan/syosai/2521.html
私が思うに(構成やパッと見の印象から見るに)このコミック自体M1層やT層をターゲットに発行した様に思うのですが、その世代にうまい事訴求できなかったマーケティングの失敗
(私も所謂M1に属するのですが、このBlogで紹介されるまでこの様なフリーコミックがある事を知らなかったので)
もしくは、そもそものマーケティングの失敗。
つまり、紹介されている広告だけ見てもどの層を狙ってるのかわからない為、広告主としても媒体としてのメリットを見出せなかったため広告が集まらなかったのではないかと考えいます。
(R25などはターゲットが絞れ、媒体としてのメリットがあるから成功している?)
このため、廃刊・倒産になったのではないかと思うのですが如何でしょうか?
Kazukiさんへ
確かにターゲットセグメントが若者なのに、その層に訴求できていなかったのかも知れませんね。
個人的に気になったのは配布場所が少なすぎて、明らかに広告媒体としては部数が少なすぎたことと、広告主がとても一流とは言えなかったことです。このあたりがリクルートのフリーペーパーとは違うなと思いました。
もし、マイナーな広告主を集めるのであれば、ホットペッパーのように大量に広告主を集めて、記事より広告の方が多いくらいでないとペイしないのかも知れません。