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日本の消費者は世界一?

先日、早稲田大学とEUの共同プロジェクトでEUから来ているビジネスマンに日本のマーケティングを教えた話を書いたと思うが、その時にした話の一つが日本の消費者の質の高さである。

たとえば、P&Gでは、かつてグローバルで成功した商品をそのまま日本に持ってきて、結果としてうまくいかなかったことから、日本の消費者に支持された商品は世界で売れるという信念がある。要するに、これほど品質(含むサービス)にうるさい日本の消費者に受け入れられれば、世界中どこに行っても大丈夫だと考えているわけである。
こうしたことの結果、日本での製品開発に力を入れ、神戸に開発の拠点を設けたのは有名な話である。

先週号の日経ビジネスにも「世界で稼ぐ「和魂商才」」と言う特集で、日本コカコーラやP&Gでの取り組みが成功し、それが世界に展開されているという記事が載っていた。

私の担当した講義では、いくつかの具体的な商品や事例を取り上げて、日本の消費者が如何に細かいか、あるいは企業の側がそれに応えるためにどのような努力をしているかを紹介した。
下の写真は、芸術とも言える日本の商品包装である。

20080425eu

これは新宿の伊勢丹百貨店で、実際に買い物をしたときの事例であるが左は親戚の入学祝いと言って包んでもらった2千円程度のボールペンの包装であり、右は伊勢丹の地下(いわゆるデパ地下)で買ったせんべいの包装です。こちらは風呂敷になっているのでよく分かりませんが、中を空けると、紙製ですが3段重ねの重箱になっており、その中におかきが入っている仕掛けです。さらに、この店では2千円の買い物に1万円札を出すと、おつりはすべて新札を用意してあった。こうした話に、当然ながらヨーロッパに人たちは大いに驚いていました。

私自身は、そうした日本人の品質へのこだわりは行きすぎではないかと思う反面、自分が買い物をするときには賞味期限を気にしたり、雑誌や本が汚れていないかなど結構細かいところまで気にしているので人のことは言えないかな。

余談ながら、皆さん是非伊勢丹のデパ地下に一度は行かれることをお薦めします。すごいです

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コメント

    • YK@UK
    • 2008年 4月 26日

    ロンドンに来たばかりの昨年夏、ハロッズ(ロンドンのデパート)で買い物したときに、包装は包装専用のコーナーに行ってお金を払ってやってもらうものだと知って、驚いたことを思い出しました。1つの商品の包装をしてもらうだけで包装紙の数倍の値段(10ポンドくらい:当時の日本円で2,500円)がしました。
    そんなロンドンで生活し始めた頃は日本のサービスが羨ましく思えたものですが、今では「お互いサービスや品質もほどほどに働きすぎない、働かせるなら金をくれ」というロンドンの生活に慣れてしまったせいか、日本のサービスは過剰すぎで、日本のサービス業の生産性が低いことや労働時間が長いことの原因ではないかという気もしてきました。
    でも、日本に戻ると過剰なサービスにまた慣れてしまいそうです。先生の記事を読んだら早く新宿のデパ地下で買い物したくなりました。。

    • 内田和成
    • 2008年 4月 28日

    YK@UKさんへ
    イギリスからのコメントありがとうございます。イギリスは物価が高くなって、暮らしが大変だという話も聞きますが、どうでしょうか?
    私もしばらく(2-3年)ロンドンに行ってませんが、行くといつも行くのがハロッズとボンドストリートです。
    何か大物を買うわけではないのですが、いろいろ見て回るのが好きです。
    イギリスでサービスが悪いと思ったことはありませんが、逆に感激したこともあまりないかも知れません。それより、食べ物があまりおいしくないのが印象に残っています。最近は解消されたのでしょうか?

    • YK@UK
    • 2008年 4月 30日

    イギリスに来た時がポンド高のピーク時(1ポンド=250円代)で今は1ポンド=200円代に落ち着いてきたため、物価が高くなって大変だという感覚より、どんどん物価が安くなる感覚の方が強かったです。それでも、イギリスの物価は生活実感として日本の倍くらい、不動産価格は3倍くらいなので、倍の所得があっても日本と同じような生活水準を保とうとするのは難しいです。
    イギリスの食べ物については、こちらに長く住んでいる人の話を聞くと、和食やタイ料理のお店など増えてきて、全体としては美味しくなっているようです。フランスのように、どこのお店に入っても、美味しいと感じれるレベルには到底及びませんが、以前に比べると美味しいお店が増えてきたようです。

    • 内田和成
    • 2008年 5月 11日

    YK@UKさんへ
    イギリスの物価が高いのは世界的にも有名ですが、為替レートから見ると一時よりは落ち着いてきたと言うことですね。
    また、食事に関してもBCGのフランス人なども最近はお金を出せばイギリスでもおいしい食事ができると言ってましたね。ドイツ人の同僚が、そうだそうだと言っていたのはあまり信じませんでしたが・・・。

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