昨日の日経新聞のスポーツコラム「フットボールの熱源」にまたも、おもしろいコメントが載っていた。
英国人曰く、日本ではデザインという言葉の概念が正しく理解されていないような気がする。英国ではデザインとは何かを発想することであって、それを紙の上に絵として描くことではない。
頭の痛い話である。日本ではデザインとがデザイナーというと絵の描ける人あるいはそうしたスキルを持った人というふうにとられてしまう。
サッカーの現場でもクリエティブナ選手を育てようというかけ声の下に、実際には技術を教えることに必死になっているはおかしいではないという主旨であった。
この記事を読んで、ビジネスにおいても全く同じであると感じた。日本の企業では仕事のできる人というと、分析ができる人やリポートを書くのがうまい人あるいは会議をまとめることができる人であって、決して斬新なアイデアを出せる人ではない。若い人や荒削りの人間をもっと自由に発想させて、伸ばしてやる努力が必要なのではないか。
大学で教えているとそんなことを痛切に感じる。
この記事へのトラックバックはありません。
Designの意味:
1998年国連で催された第1回Universal Design Conferrenceに参加いたしました。その折、UDの主唱者の一人Ron・Mace教授が「デザインとは紙の上に描くことではない。“生活の仕方”である」と述べられていました。
なるほど!!
沢田さんへ
ご無沙汰しております。Ron Mace教授の言葉、まさにこのブログの主旨と一緒ですね。
蛇足 ビジネスをデザインするとか事業をデザインすると言うときには、本来のデザインの意味で使っているような気がします。