若い人にS&Gと言ってもぴんと来ないかも知れないが、我々の世代でS&Gと言えばサイモンとガーファンクルのことです。私も大好きなデュオです。
10日金曜日に東京ドームでのコンサートに行ってきました。東京ドームは元々野球場であり、コンサートには適していないのでしょうが、我々の年代を中心に超満員でした。私は電話予約でチケットを購入したのですが、アリーナ席は売り切れでS席しか空いてませんでした。S席と言うからステージから30-40mの所かと思ったらとんでもなく離れて席で、1塁側の内野席の上段に近い方で、バックスクリーン付近に作られたステージからは直線距離で200mはあるような離れた席でした。
でもコンサート自体は大変良かったです。周りのおじさん・おばさんもみんな盛り上がっていました。若い人には単なる懐メロでしょうが、我々の世代には青春そのものです。数年前に知人である岩国哲人さんに頼まれて、彼のラジオ番組に出演したときの私のリクエスト曲がサイモンとガーファンクルの「明日に架ける橋」だったくらいです。懐かしくて、良かったな。
さて本題です。S席は13000円もするのですが、推定するに会場には6万人くらいはいるのではないかと思いますが、もっと高い席もあることを考えると平均入場料は13000円はくだらないと思いました。そこで、一人当たり13000円×6万人くらい入っているとして東京ドーム一回当たりの売上は約8億円と想定されます。これが7月10日と11日で二公演行われ、それ以外に武道館で一回(こちらは収容人員が少ないので、たぶん1回2億円くらい)、それに加えてナゴヤドーム、札幌ドーム、京セラドーム大阪の3会場でも実施される。おおよそで計算すると今回の日本公演で入場料収入だけで、25億円から30億円弱になると思われます。すごい金が動くものです。ポールとアートの取り分が1割としても2-3億円は行くでしょうから、良いビジネスですね。
ちなみにプログラムでもないパンフレットが3000円もしていました。曲目が書いてあるプログラムかと思って購入したのですが、出来の悪い二人の写真集のようなもので、曲名は一切書いてませんでした。原価は500円が良いところでしょう。でも別に怒ってはいません。
私自身も彼らの曲は大好きで、もちろんレコードとか買ってましたが、当時はコンサートに行く金銭的余裕なんてありませんでしたから、生で見るのは初めてでした。
今、我々の世代は時間的にも余裕が出来ていますし、1万円強の価格も高いといえば高いですが、賄えない価格ではありません。非常にうまいビジネスモデルだなと思います。
話は脱線しますが、深夜にテレビで良くやっている70年代、80年代のポップスや歌謡曲のベストアルバムのCDセットも全く同じビジネスモデルだと思います。それらは、懐メロの割には法外な価格で、CD5枚セットで12000円から15000円もします。新譜とあまり変わりません。無茶苦茶儲かると思いますが、購入者から見ると、自分の若い頃の音楽をいろいろ見繕ってくれてセットで買えるのなら1万円も安いものだとなるのです。
さらに余談ですが、コンサート終了後に後楽園の近くの神楽坂のとても有名な和食の店に行ったら、なんと客がみんなコンサート帰りの人たちで、店主がなんなんだろうととても驚いていました。我々の世代の考える贅沢とはなんと似通ったものなんでしょう。
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。