ブログ

神様のカルテ

夏川草介さんの書いた「神様のカルテ」を読みました。
話題になっている本らしくあっという間に読めるのですが、こんなに読後感がすっきりする本も久しぶりかも知れません。何か学ぶものがあるわけではないのですが、主人公が素敵です。

Kamisama

たとえば自分の担当の患者さんが亡くなった後に、何もしてやれなかったことを悔やんでいる主人公がつぶやく台詞がいい。
「そいつは、時々忘れたころに私のもとへやってきては、私の自信に鉈を打ち込み、足元を震わせ、感傷という名のなんの建設性もない物思いに私を引きずり込む。」

あるいは優秀な看護師である東西女史との、全くかみ合わない会話で有りながら心は通い合っているやりとりに思わずほほえんでしまう。

本当に軽い中にもペーソスにあふれた良い本だと思います。癒されたいときにもお薦めです。

以前恩師の嶋口先生に勧められて読んだお医者さんのエッセイ「医者の心、患者の心」(佐藤英一)に通じるものがある小説でした。
でもこちらのエッセイは本当に泣いてしまうので、読む場所には注意してください。

関連記事

  1. BCG流競争戦略
  2. 全員フツーの人?
  3. 蒼穹の昴
  4. マーケティングの嘘
  5. チーム・バチスタの栄光
  6. たった三行で会社は変わる
  7. 散るぞ悲しき
  8. 十八史略

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

RSS 内田和成のビジネスマインド

  • BCGのコンセプト紹介の本を書きました 2016年11月3日
    今年2016年は、BCGが東京に世界で2番目のオフィスを1966年に開設してから...
  • 事業アイデアの発想法 2016年10月28日
    今日はビジネススクールの内田ゼミにBCG時代の同僚で現在事業開発のコンサルタント...
  • 学部7期生 2016年7月8日
    今日の合同ゼミには学部7期の卒業生の中澤君と薬丸さんも顔を出してくれました。明日...
  • ゼミ合宿 2016年7月8日
    今日は内田ゼミのMBA生と学部生の合同ゼミ初日です。例年土日の一泊二日でやるので...
  • 模擬授業のお知らせ 2016年7月6日
    来る7月24日(日)の午後、早稲田大学ビジネススクールでは2017年度の入試説明...
PAGE TOP
%d人のブロガーが「いいね」をつけました。