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マイクロソフトはなぜグーグルを恐れるのか(上)

今よく使っていて便利だなと思うソフトにGoogleが提供している、Docs&Spreadsheetsというネット上のソフトがある。簡単に言えば、エクセルとワードに似たソフトがウェブ上で使えるというそれだけのソフトである。
しかし、これが便利である。なぜ便利かを説明する前に、今の仕事のやり方を考えてみよう。まず家でやりかけの仕事を、学校や会社に持って行くときに普通はやりかけの仕事のデータをUSBメモリーなどに移して持って行って、異動先でそれをPCに接続して、ワードなりエクセルを立ち上げてそのデータを読み込み、仕事が終わったらまたセーブ(保存)して、同じことを繰り返す。結構面倒くさいし、途中でUSBメモリーを紛失したりするリスクもあれば、そもそも持って出るのを忘れることもある。
ところがこのDocs&Spreadsheetsを使用すれば、データもソフト上も共にネット上に存在するので、自分がどこにいても、どのパソコンを使ったとしても、いつでもさっきまでやりかけだった仕事を続けることが出来る。
私の場合はこのソフトを使って、書きかけの原稿をいつでも出先から続けることが出来るし、スプレッドシートの方もエクセルほど関数などは豊富でないが、簡単なデータベースなら十分通用するレベルである。こちらは、仕事の防備録として活用している。やらなくてはいけない仕事のリストや最低限必要なデータを載せておけば、出先でちょっとした時間を見つけて、やらなくてはいけない仕事を片付けることが出来る。
さらに実用的かどうかはまだ判断つかないが、同じワープロの原稿を同時に複数の人間が操作できるという機能がある。つまり離れた場所にいる人間同士が、ウェブ上の同じ画面を見ながら共同作業が出来るのである。今までであれば、片方の人間があるところまで自分のPC上で作業を行い、それを終えた段階でデータをセーブし、メールで送って、相手が同じ操作を行い、また送り返すというプロセスが必要であった。これが不要になったのである。(明日に続く)

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