BCG時代の同僚であるデビッド・ローズとダニエル・ステルターの二人が書いた"Accelerating out of the great recession" (副題 How to Win in a Slow-Growth Economy)の翻訳本の解説を頼まれたので夏休み中に読了して解説を書いた。その本がいよいよ2-3日中に発売になる。邦題は「BCG流競争戦略」である。
一言で言えば未曾有の大不況の中で企業経営の舵取りをどうするべきかということが書いてあるが、いわゆるハウツー本ではない。過去の代表的な大不況3つを取り上げて、そこに共通する要素を抽出し、過去の企業はどのように対応して成功したのかを述べている。そこから現代の不況に通じる対応策もあるはずだという主張である。
過去の3大不況の一つに日本の失われた10年が入っているのが、日本人には「そうなの?」と言う感じだが、それだけ世界に与えた驚きが大きかったのであろう。
この本を読んで感じたことは今回のリセッションが一時的な不況ではなく、長期的なトレンドであり、そのために企業としては、回復を待つのではなく、低成長に見合った戦略を採用することがいかに大切かと言うことであった。
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。