テレビを見ていたら、耐震構造の高層マンションなどに取り入れられている技術にTMD(Tuned Mass Damper)というものがあると話していた。簡単に言うと、地震による縦揺れを防ぐために縦揺れと同じ周期の振動が反対に働くようにおもりをセットしておくと、通常の十分の一程度の時間で揺れが収まるという仕組みだ。
これってどこかで聞いたことがあるなと思ったら、以前私のお気に入りとして紹介したBOSE(ボーズ社)のQuiet Comfort 3と言うヘッドフォンに装着されているノイズキャンセラーと全く同じ原理だった。こちらは外部の音を消すために、ちょうど逆位相の音を発生させて消音する仕組みだったと思う。
どちらが先に発明されたのか、あるいはもっと別のものがオリジナルの原理なのかは分からないが、全く違ったものを結びつけることが出来て、なんか得した気分になった。科学ってすごいな。
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さすが、すごい気付きですね。
組織において、このようなアナロジーを探求する仕組みづくりが出来ればいいのになと思います。
我々も気をつけないと、自分たちの業界の中でしか物事を見れなくなってしまいます。
以前、製鉄会社が複雑な金融デリバティブの解析システムを構築し、金融業界に積極的な売込みを仕掛けてきたことがありました。
初めは不思議に思いましたが、彼ら曰く、デリバティブの解析ロジック(ブラックショールズモデル等)が製鉄工程で使う熱伝統方程式等の応用に過ぎなかったという。
そんな話を思い出しました。
アナロジーの気付きが、異業種格闘技戦の参戦切符になるのかもしれません。
foxtrotさんへ
製鉄会社が金融デリバティブですか、おもしろいですね。
似た話を思い出しました。手榴弾の会社が自動車のエアバッグを発明したそうです。何かの衝撃を受けたときに(それがトリガーになって)、一瞬で爆発する(空気が膨らむ)という2つの点が、まさにエアバッグで求められている技術だったそうです。でも自動車会社は真に受けなかったらしいです。何しろ爆弾と自動車ではあまりに分野が違いますからね。
このようにどんどん発想が広がっていく(スパークしていく)のが大好きです。