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チョコレート職人の極意

本日のFM横浜「フューチャースケープ(小山薫堂さんの番組)」のゲストはパティシェの小山進さん(通称エス・コヤマ?)さんだった。

いつものように大学へ向かう車の中でゲストの彼の話を聞く。数々のコンクールで優勝を重ねているすごい人らしいが、それはさておき印象に残った言葉があった。それは、チョコレート職人として若い頃はあの小さなチョコレートに何でも詰め込もうとしていたが、47歳になった今は何を取っていくかという引き算の発想に変わったという話だった。

これは経営にも人生にも通じる含蓄の深い言葉だと思った。すぐれた経営者からよく聞く言葉に、『新しい事業を始めたり、製品を出すのは簡単だ。難しいのは既に始めた事業を止めたり、すでにある製品を作るのをやめることだ。』というのがある。全く同じだ。いろいろ考えて、あれもやろう、これもやろう。あるいはあれをやったらうまくいくはずだから試してみたい、と考えるのはちょっと気の利いたビジネスパーソンなら誰でも出来る。でも既にあるものを止めるのは本当に難しい。

人生も似ているなと感じる今日この頃である。私もいい年だ。そうなると、この年で新しいことを始めるより、今ある中で大事にするものや、そろそろ止めた方がいいことを考えるべきなのであろう。
ところが未だに新しいことを考えて、やってみようとする欲張りな私がいる。いつまで続く事やら。

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